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February 20, 2006

読む。

 keisityou
 
 警視庁草紙〈上〉〈下〉(山田風太郎/河出文庫)

内容(「BOOK」データベースより) 後に明治のフーシェとたとえられる密偵使いの名手川路大警視とその影に控える内務卿大久保利通。対するは影の御隠居こと、駒井相模守を初めとする元南町奉行の面々。黒田清隆、山県有朋、高橋お伝、皇女和の宮等、多彩なる人物が織りなす事件の裏で彼らの狐と狸の化かし合いにも似た知恵比べは続く。富国強兵を急ぐ明治の側面を描く連作物語の完結。

 暗記する勢いで再読しています。
 この才能は、凄いなぁ。羨ましいなぁ。
 江戸時代というと、現代と地続きであるはずなのに
 今では異世界のように感じられます。
 しかし、この作品では、まさしく江戸時代、明治時代が
 夢ではなかった、現代と地続きだったのだと感じられるのです。
 丁髷頭の人とザンギリ頭の人、かれらが同じ列車に乗り、
 銀座の煉瓦街を闊歩する。
 とても自然で、眼に浮かぶようです。
 戊辰戦争で敗れ、行き場をなくした人々がうろつき、あがき、
 勝ったはずの人々ですら、やがて理想に破れてゆく。
 複数の伏線は最後に大きな本流に流れ込み、うねり、のみこむ。
 最高です。

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