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July 30, 2010

7月・現実逃避のために読んだ本あれこれ・3

氷の海のガレオン/オルタ (ポプラ文庫ピュアフル)氷の海のガレオン/オルタ (ポプラ文庫ピュアフル)
木地 雅映子

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斉木杉子、十一歳。自分の言葉を持つがゆえに学校に居場所のな い少女は、「学校なんてなけりゃいい」と思った。そして、自宅の庭に生えるナ ツメの古木に呼びかける。時々、心にねじをまくように。ハロウ----。(「氷の 海のガレオン」) ヤングアダルト小説ファンの間で「何度も読み返したくなる一作」として語り継 がれてきた名作に、書き下ろしを加えて文庫化。[解説:藤田香織]

「普通」に生きられない者にとって、「普通」に生きることにの奇跡。
昔、自分は多数派になりたくて本を読みまくったり映画を観まくったりした
だが、逆に少数派へなりはててしまった完敗。
そのことを、思い出してしまった。
少数派で生きることを潔しよしとした杉子の強さは賞賛に値する。
ただ、主人公の周りには理解者が多すぎる。
少数派の人間は孤独な人間が多い。
だからといって孤独=寂しいとはならないのだが。
表紙の松本大洋の画が最高に素晴らしい。

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信

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小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。

小市民をめざす小山内さんと小鳩君の小市民になりきれない日常を描いた作品。
小さなどうでもいい事件を解決しつつラストに大きな事件を持ってくるところが痛快。
しかし、もっと二人を危険な目にあわせても良かったかと思う。
小山内さんのキャラクターが神秘的で好み。
徐々に真理が明らかになってくるのか、続編が楽しみ。

さらば雑司ヶ谷さらば雑司ヶ谷
樋口 毅宏

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俺はここで生まれ、育ち、歪んだ。東京の辺境、雑司ヶ谷。この町に別れを告げる前に“大掃除”をしておく。霊園から、あの世へ送り出してやる。復讐と再生、中国マフィア、新興宗教…ひねりと笑いに満ちたH&V小説。

上手く伏線を張って最後まで回収した面白い作品。
ただ、作者と趣味(バックボーン)が大いに違い
固有名詞が分からないことしばしば。
戸惑いを禁じえず。
細かいエピソードの内容とその積み重ねは痛快。
個人的には、暴力描写はもっと克明に吐き気がするほど気持ち悪くして欲しかった。
あとは、皆様が褒めているのでみなまで言わずもがな。

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