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July 30, 2010

7月・現実逃避のために読んだ本あれこれ・4

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上 (100周年書き下ろし)この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上 (100周年書き下ろし)
白石 一文

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「週刊時代」の編集長、カワバタ・タケヒコは、仕事をエサに、新人グラビアアイドル、フジサキ・リコを抱いた。政権党の大スキャンダルを報じる最新号の発売前日、みそぎのつもりで行った、その場限りの情事のはずだった。世俗の極みで生き続けた男が、本来の軌道を外れて漂い始める、その行き着く先にあるものは?白石一文が全身全霊を賭けて挑む、必読の最高傑作。

上巻のみ読了。現在下巻読書中。
傑作。どうしてこの作品が芥/川/賞を取らなかったのか不思議。
文中に実際の過去の本の記事がそのままのっていたり、
先人の言葉が数ページにわたって長々と引用してあったりするが、
ストーリーの邪魔にならずなおかつストーリーを完全に引き立たせている。
そして、それによってキャラクターも完全に立ち上がる。
純文学を一切読んだことのなかった自分には新鮮な限り。
下巻も面白い。


裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 (角川文庫)裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 (角川文庫)
打海 文三

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応化二年二月十一日未明、“救国”をかかげる佐官グループが第1空挺団と第32歩兵連隊を率いて首都を制圧。同日正午、首都の反乱軍は“救国臨時政府樹立”を宣言。国軍は政府軍と反乱軍に二分した。内乱勃発の年の春にすべての公立学校は休校となった。そして、両親を亡くした七歳と十一ヶ月の佐々木海人は、妹の恵と、まだ二歳になったばかりの弟の隆を守るために、手段を選ばず生きていくことを選択した―。


上巻のみ読了。現在下巻読書中。
現実には全く考えられない想像をはるかに超えた設定なのに
小説内世界へぐいぐい引き込まれてしまう作者の筆力には
ひたすら屈服するよりほかにない。
拳銃一つで人を殺すであっけなさには絶望も罪悪感も歓喜も感じられない。
そこが逆にリアルに迫ってくる。
そして、女、子供に襲ってくる兵隊の虐待および性的虐待。
それによる自己自身の崩壊した人物。
そうした環境に身をおきつつ、純粋におのれをまもりつづけられる
主人公のよりどころを考えるとなんともいえない
祈りにも似た感情をおぼえる。
下巻に大いに期待!

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